林真理子にはまる | 女を磨く!

林真理子にはまる

すっかり林真理子にはまってしまってます。


まわりの友達は

林真理子、山本文緒、唯川恵、角田光代あたり

読んでる人が結構多い。

私も最近一通り読んだけど

好みはやはり林先生です。


なぜなら一番身近だから。

恐らく男性には嫌われるタイプの女性の

物語がおもしろくて仕方ない。

ある男性は林真理子の小説は

ただのメロドラマみたいなもので

「実際そんな女いない」といった。


いいえ、そんなことありません。

林真理子が描く女性はかなり

核心ついてます。

ある意味、勉強になりますよ!男性諸君!笑


今回読んだのはこれ。。。

「ロストワールド」

林 真理子
ロストワールド

めずらしく「結末」が気に入りました。

主人公は一人娘との母親としての生活のなかで、

脚本家として、一人の女として

様々な顔をのぞかせます。


女一人で子育てをする、

という厳しい状況の中で、

ある日バブル時代のドラマのシナリオを依頼される。

それは彼女にとって、チャンスでもあるが

つらい過去と向き合わないといけない。


バブル時代に寵児ともてはやされた不動産王の元夫との

華やかな交際を書かなければならないからだ。


「自分の過去を切り売りする」等と

いわれながらも仕事に取り組むのは

生活のためでもあり、

脚本家としての夢を叶えるためでもある。


しかしドラマが進むうちに

過去のつらい思いがよみがえっていく。

元夫の女性関係、玉の輿へのひがみetc・・・。

主人公瑞穂の「女」の部分が

どんどん濃くなっていくのが分かる。


彼女は一人悩み、考える。


実際若くない彼女にとって、

過去の古傷は思い出す必要があるのか?

新しい出会い、恋愛は彼女にとって

本当に必要なのか?


物語の結末、

瑞穂の決断がすごく気に入ってます。

「自覚しなかった決意」は

彼女の再出発への確信であり、

決して表には出さなかった

自分のこころの奥の煩悶は

終止符をうちます。


人間真面目にいきてれば

いいことあるんだ。

なんて思ってしまいました。


瑞穂はとても賢い。

賢いあまり、うちに秘める思いは複雑。

もっと、単純で可愛らしいという部類の

女性であればしない苦労もしている。


どちらがいいのかは分からないけど・・・。